株式会社菅原電工
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コラム

電気工事とは?地域の暮らしを支える仕事とその魅力

2025年10月10日

電気工事とは?地域の暮らしを支える仕事とその魅力

電気工事とは?

電気工事とはなにか

電気工事とは、建物や施設で電気を安全かつ安定的に使えるようにするための設備工事全般を指します。具体的には、電線や配線の設置、電気機器の取り付け、電圧調整設備の工事などが含まれます。
電気は私たちの生活や産業活動を支える欠かせないエネルギー源ですが、扱いを誤ると感電事故や火災につながるリスクも伴います。そのため、日本では電気工事士という国家資格を持つ専門家だけが工事を担当できると法律で定められています。

例えば、家庭用エアコンの取り付けでも、200Vコンセントの設置が必要な場合は資格保持者による工事が義務づけられています。このように、身近な暮らしの安全と快適を支える存在として、電気工事は地域の暮らしを守るインフラの中核とも言える仕事です。とくに地域密着型の電気工事会社は、地元の皆さまの日常を支える役割を担っています。

電気工事士の工事範囲

電気工事の工事範囲は非常に幅広く、大きく分けて4つのカテゴリがあります。

まず「送電設備工事」。これは発電所で生み出された電力を、遠く離れた都市部まで届けるための高電圧送電線や鉄塔を設置する工事です。電圧は数千~数万ボルトに及び、専門性の高い技術が求められます。

次に「変電設備工事」。送電線で送られてきた高電圧電力を、家庭や施設で使えるように電圧を下げるための工事です。変電所内の変圧器や開閉器など、制御装置の設置や保守が含まれます。

3つ目は「配電設備工事」。変電所で調整された電力を各建物まで届けるための電柱や電線を設置・整備します。住宅街で電柱の建て替えや電線の張替えを見かけることがあるかもしれませんが、それがこの工事です。

最後に「屋内配線工事」。これは住宅やビル内部でのコンセントや照明、分電盤の設置に関わる工事で、多くの電気工事士が日常的に担当する業務となります。

これらすべての工事が正確に行われることで、私たちは安全に電気を使用できる環境を維持できるのです。

電気工事士になるために必要な資格

電気工事士を目指すうえで、最も基本となるのが国家資格「電気工事士」の取得です。資格には「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」があり、それぞれ工事できる範囲が異なります。

第二種電気工事士は主に住宅や小規模施設向けで、取得難易度も比較的低めです。また、毎年約8万人以上が受験する人気資格です。その一方で第一種電気工事士は大型施設やビル、工場向けの工事に対応できる資格で、より専門的な知識と技能が求められます。

必要となるスキルは、資格取得だけではありません。たとえば、電気工事の現場では、図面を正確に読み取る力が求められます。設計図や配線図に基づいて正確に作業を進めるためには、細部まで理解し、間違いなく読み解く能力が不可欠です。また、電線の接続や機器の取り付けなどでは、細かい作業を丁寧に進める手先の器用さも必要になります。

さらに、電気は一歩間違えれば感電や火災といった重大事故につながるため、常に事故防止を意識した慎重な行動力が重要です。加えて、電気工事は基本的にチームで行う仕事ですから、現場でのチームワークや、適切な報告・連絡・相談を行うコミュニケーション能力も大切なスキルと言えるでしょう。

また、電気工事の現場では夏場の猛暑や冬場の寒さ、高所作業なども避けられません。一定の体力や精神的なタフさも求められる仕事である点は、求職者としてしっかり理解しておくべきポイントです。

なぜ電気工事が社会に必要なのか?

社会インフラとしての役割

電気工事は単なる作業ではなく、社会全体の基盤を支える重要なインフラ業務です。電気は私たちの暮らしに欠かせないエネルギー源であり、住宅・オフィス・工場・病院・公共施設などあらゆる場所で使われています。もし電気が1日でも止まれば、冷蔵庫の食品は傷み、病院の医療機器は停止し、交通機関や工場の生産ラインもストップしてしまいます。

実際、日本国内では年間数千件もの電気設備トラブルが発生していますが、それらのトラブルは迅速な電気工事によって解決されています。このような背景からも分かるように、電気工事は社会インフラの維持・発展において欠かすことのできない仕事なのです。

地方都市や地域社会では特に、電気インフラの整備・維持を担う電気工事士の存在が、生活の安心を守る縁の下の力持ちとなっています。

また、災害発生時には特にその重要性が高まります。地震や台風で電力網が寸断された場合、配電工事を中心とした復旧作業が最優先で行われます。ライフラインの中でも「電気」は最も早く復旧すべきインフラとされており、その役割を担う電気工事士の存在は社会的にも非常に大きな意義を持ちます。

暮らしや産業への貢献

電気工事は家庭だけでなく、産業界にも多大な影響を与えています。たとえば製造業では、生産ライン全体が電気で稼働しており、電力供給が止まれば数千万円単位の損失につながることもあります。商業施設やオフィスビルでは、照明やエレベーター、防犯設備などすべてが電気設備に依存しているのです。

また、医療機関では人工呼吸器や手術室設備が電気で動いており、ひとたび停電が発生すれば人命にも関わります。こうしたリスクを未然に防ぐためにも、電気工事士は定期的な点検や設備更新、トラブル発生時の迅速な対応を行います。

近年では再生可能エネルギー設備の導入や省エネ機器の設置工事など、新しい分野への対応も求められています。住宅用太陽光発電システムや蓄電池設備、EV充電設備などもその一例です。配線工事だけでなく、時代のニーズに合わせた新しい技術やサービスを提供することが、電気工事業界の重要な役割となっています。

安全性・法令順守の重要性

電気設備は便利である一方、取り扱いを誤れば火災や感電事故を引き起こす危険性もあります。実際、日本国内では電気火災が年間約4,000件以上発生しており、その多くが老朽化した配線や不適切な工事によるものです。

こうした事故を防ぐために、電気工事には厳格な法律と規格が設けられています。たとえば電気事業法や建築基準法、消防法など複数の法律が関連しており、工事内容や施工方法、安全基準が細かく定められています。

また、第一種・第二種それぞれの資格で施工できる範囲が法律上明確に区分されていることにより、専門性の確保と安全性の担保がなされています。そのため無資格者による違法工事は厳しく取り締まられます。

こうした法令順守を徹底しながら工事を行うことで、事故のリスクを最小限に抑え、安心・安全な社会インフラを維持することができるのです。単に「電気をつなぐ」だけではなく、法律や安全規格に沿った高度な知識と責任感を持って仕事を進めることが求められるのが、電気工事士という職業の大きな特徴です。

配電工事とは?

ここでは、電気工事の中でも菅原電工が特に専門とする配電工事について解説します。

当社では、地域の皆さまへ安定した電力供給を実現するため、配電工事に強みを持っています。一関をはじめとした地域で暮らす人々の「日常のあたりまえ」を守る使命感を胸に、確かな技術と安全意識で工事に取り組んでいます。配電設備の新設・改修・保守点検まで幅広く対応しており、多くの実績とノウハウを活かした安全・確実な施工を心がけています。

配電工事とは

配電工事とは、発電所で作られた電気を変電所で適切な電圧に変換し、その電力を一般家庭や商業施設、工場へと安全かつ安定的に届けるための設備工事を指します。
日常生活の中で目にする電柱や電線、変圧器(トランス)なども配電工事の一環として設置されています。

たとえば、変電所から送られてきた6,600ボルトの電力は、そのままでは家庭で使えません。そのため、電柱の上に設置されているトランスで100〜200ボルトまで降圧し、そこから各住宅や施設に引き込まれます。この一連のプロセス全体を支えているのが配電工事であり、都市部・郊外問わず、全国各地で常に行われている重要な工事です。

また、近年都市部では電線の地中化工事も進んでおり、見えないところでも配電設備が整備されています。このように、配電工事は私たちの暮らしに欠かせない「電気を届ける仕組み」を物理的に作り上げる仕事です。

配電工事の流れ(配電網・変圧・引込みまで)

配電工事は単なる電線の設置作業ではなく、計画・施工・確認まで多段階の工程で進められます。具体的な流れとしては、以下のような手順が一般的です。

まず、配電ルートの調査・設計を行います。新規住宅地や再開発地域などでは、電力会社と連携しながら地域全体の電気需要を見込み、最適な配電網を設計します。
次に、必要な資材や機器の準備。電柱、電線、変圧器、開閉器、引込線など多岐にわたる部材が必要となります。

施工段階では、高所作業車やクレーン車を使用しながら、電柱の設置や電線の架線工事を行います。高所作業中は必ず安全帯を着用し、周囲への安全確保にも配慮します。
電柱間の配線が完了したら、トランスなどの変圧設備を設置し、最終的に引込線を各家庭や施設へ接続します。この引込線工事は非常に細かい作業であり、工事品質がそのまま電気の安全性に直結します。

すべての作業が終わった後は、必ず絶縁抵抗試験や耐圧試験を行い、安全性を確認してから通電開始となります。こうした流れを経て、私たちが普段何気なく使っている電気は届けられています。こうした流れの中で、一つひとつの電線や設備が、地域の暮らしを支える大切な“つながり”となっているのです。

配電工事で求められる技術・資格・実務経験

配電工事は高度な技術力と専門資格が求められる分野です。とりわけ第一種電気工事士資格が必須となるケースも多く、さらに高圧電気取扱者としての特別教育や高所作業車運転技能講習など、複数の資格・免許を組み合わせて取得する必要があります。

技術面では、電線の張力調整や電柱間距離の測定、電線接続部の防水処理など細かな職人技が要求されます。また、強風や降雨といった気象条件の中でも安全に作業を行う能力が必要不可欠です。

実務経験も重要な要素です。教科書だけでは習得できない現場ならではのノウハウ、たとえば電柱設置時の地盤調査方法や、既存電線とのクリアランス確保といった細かな調整は、ベテラン作業員から学び取る必要があります。

さらに、近年では省エネ設備や再生可能エネルギー関連機器の配線工事も増えており、それら新技術への対応力も求められます。ただ配線するだけでなく、「地域社会にとって最適な電力供給環境を整える」という視点を持った技術者としての働き方が求められるのが、配電工事の特徴です。

 電気工事士の仕事の魅力とキャリアパス

やりがい・達成感

電気工事士として働く大きな魅力は、自分の手で社会インフラを支えている実感が得られることです。たとえば住宅やオフィスビル、商業施設の電気設備が無事に稼働し、利用者の生活やビジネスが安全に進んでいる様子を見ると、大きな達成感を味わうことができます。

実際、工事後の電気点灯確認や設備稼働確認の瞬間は、現場にいるすべての作業員がホッとする場面です。また、配電工事の場合は地域全体の電力供給に関わるため、「地元の人々の暮らしそのものに貢献している」という実感を持ちやすいのも特徴です。

さらに電気工事士の仕事は、単純作業ではありません。建物ごとに配線設計や設備の仕様が異なり、現場ごとに臨機応変な判断力や対応力が求められます。だからこそ、自分で考えた配線ルートがうまく機能したときや、難しい施工を無事完了させたときの喜びは、他の職種では味わえない特別なものです。

キャリアアップの道筋(技能講習・上位資格など)

電気工事士としてのキャリアは、資格取得だけで終わるものではありません。むしろ資格取得はスタートラインであり、その後のキャリア形成が重要になります。

まず、一般的な流れとしては、第二種電気工事士資格を取得後、数年の実務経験を積み、第一種電気工事士へのステップアップを目指すパターンが多いです。第一種を取得することで、大型施設や高圧設備工事などより専門性の高い現場を担当できるようになります。

さらに、以下のような上位資格・講習もあります

・電気主任技術者
・電気工事施工管理技士
・高圧・特別高圧電気取扱特別教育
・所作業車運転技能講習

これらの資格を取得することで、単なる作業員から施工管理者、さらには現場全体の責任者や主任技術者として活躍できるようになります。実際、電気工事士からスタートし、30代で工事部長や安全管理責任者になるケースも珍しくありません。

また、キャリアの最終目標としては独立開業も視野に入ります。個人事業主として電気工事店を立ち上げたり、法人化して自社スタッフを雇用するなど、経営者としての道も開かれています。特に地方都市や郊外では、地域密着型の電気工事店が安定した需要を持つため、開業後の経営リスクも比較的低めとされています。

このように、電気工事士の仕事は「手に職をつける」だけではなく、長期的なキャリア設計が可能な専門職です。努力次第で現場のエキスパートにも、マネジメント職にも、さらには経営者にもなれる柔軟性の高い職業であり、求職者にとって非常に魅力的な選択肢となります。

安全管理と法令順守

安全教育・現場作業ルール

電気工事現場では、安全管理が最も優先されるべき事項です。特に配電工事や高圧設備工事の場合、作業員の命を守るためのルールや手順が細かく定められています。たとえば、日本電気工事業協会が定めるガイドラインでは「感電災害防止5カ条」が設けられており、必ず遵守しなければなりません。

具体的には以下のような作業ルールが実施されています。

作業開始前には必ず「KY活動(危険予知活動)」を行い、その日の作業内容と危険ポイントを全員で共有します。高所作業の場合はフルハーネス型安全帯を着用し、墜落防止措置を講じます。また、配電工事では作業車両周辺の歩行者誘導員を配置し、第三者災害の防止にも努めます。

さらに、電線張替え作業中はリアルタイムで電圧測定を行い、通電状態を常に確認します。このように、一つひとつの作業が「人命第一」の精神で進められており、単なるマニュアル遵守ではなく、現場ごとのリスクを見極めた上での柔軟な対応力も求められるのが特徴です。

法定資格や法令・規格への対応

電気工事を行う際には、法令遵守が何よりも重要です。関連する法律には、電気事業法、労働安全衛生法、建築基準法、消防法などがあり、それぞれ工事内容や安全管理に関わる厳しい基準が定められています。

たとえば電気事業法では、電気工事は有資格者でなければ行えないことが法律で明記されており、無資格者による工事は法律違反となります。さらに、電気設備については「電気設備技術基準」に基づく設計や施工方法が細かく決められており、それを守らない場合、感電事故や火災といった重大なトラブルを招く恐れがあります。実際、過去には基準違反が原因となった事故が複数報告されています。

また、近年ではISO 45001やJIS規格といった国際的な安全基準への適合も重要視されており、とくに大手企業や公共工事では必須条件となる場合もあります。こうした法律や規格を正しく理解し、確実に守りながら工事を進めることが、電気工事士としての基本姿勢であり、社会から信頼される技術者であるための必須条件です。

事故防止・リスク管理

電気工事業界では、感電・墜落・火災といった事故が発生するリスクを常に抱えています。実際、厚生労働省の統計によると、令和4年度には電気工事に関連する労働災害が年間約350件発生しています。そのうち感電事故は100件超と報告されており、決して油断できる数字ではありません。

こうしたリスクを最小限に抑えるために、多くの電気工事会社では独自のリスク管理体制を構築しています。たとえば、以下のような体制を整えています。

・作業前点検表によるチェック項目の徹底
・毎朝の安全朝礼でのリスク共有
・作業中の定時安全巡回チェック
・新人教育時の実技訓練と安全教育カリキュラム整備

さらに、近年ではICT技術を活用した管理も進んでいます。具体的には作業員の位置情報や生体データをリアルタイムで取得し、異常があった場合すぐに管理者へ通知するシステムも導入されています。

このように、単に「気をつける」だけではなく、組織全体で体系的にリスク管理を行うことが、現代の電気工事業界における標準となっています。

 まとめ

電気工事の全体像と仕事の広がり

ここまで電気工事の基礎知識から配電工事、安全管理、キャリアパスに至るまで詳しく解説してきました。
電気工事とは、単なる設備設置や修理作業ではありません。送電、変電、配電、屋内配線といった幅広い工程を通じて、人々の生活や産業を支える社会インフラの一部を担う重要な仕事です。

特に当社が行う配電工事は、地域の電気インフラを支える重要な仕事であり、変電所から各家庭・施設へ電気を届ける最後の工程として、私たちの生活に直接関わっています。こうした仕事を正確かつ安全に行うためには、国家資格をはじめとした専門知識や技術、安全意識が不可欠です。

また、電気工事士という職業は、資格取得をスタート地点に、管理職や独立開業まで長期的なキャリア形成ができる専門職でもあります。とくに「地元に貢献できる仕事がしたい」「誰かの役に立ちたい」と思う方にとっては、地域社会を支えるやりがいのある仕事です。未経験からでも着実にスキルを積み重ねることで、地域に根ざしたキャリアを築いていけるのがこの仕事の大きな魅力です。単なる作業員ではなく、社会を支える技術者として、誇りを持って働ける仕事であることを感じていただけたのではないでしょうか。

地域の暮らしを守る配電工事

電気工事の中でも特に配電工事は、地域社会の安心・安全を守る重要な役割を果たしています。たとえば、災害時の停電復旧作業では、配電工事の技術者たちがいち早く現場に入り、ライフラインの復旧にあたります。

こうした裏方的な仕事があるからこそ、私たちは普段何不自由なく電気を使うことができています。求職者の皆さまには、この配電工事の意義を深く理解し、地元のインフラを支える担い手の一人として社会に貢献する意欲を持っていただければと思います。

また、技術革新が進む現代社会において、配電工事の分野も日々進化しています。地中化工事や再生可能エネルギー設備への対応、省エネ機器設置など、新たな分野への挑戦も可能です。技術者としての成長機会が豊富にある点も、配電工事の大きな魅力です。

電気工事士への転職を考えている方へ

電気工事士は、「手に職」をつけたい方、安定した業界で働きたい方、社会貢献度の高い仕事に就きたい方に非常におすすめの職業です。
特に配電工事は、初心者からでも挑戦できる分野でありながら、高度な技術と責任感を身につけられるため、長く働き続けたい方に最適なキャリアパスを提供します。

菅原電工では、未経験者向けの研修制度や資格取得支援制度を充実させており、一人ひとりのスキルアップを全力でサポートしています。

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